Oboro Zakki-Cho
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先の記事で書いた、私が一時期漫画誌の編集部に出入りしていた頃、表現を志す人に限らず全ての人に関わる騒動がありました。いわゆる『有害コミック問題』です。

昔から漫画や劇画には批判や非難があったのですが、80年代以降ロリコン・美少女といった系統が人気を博し、大手系の漫画誌にも性的描写が多く見られるようになります。すると90年前後からPTA等の団体による批判・抗議が激しくなり署名運動や陳情により政府機関も動きを見せました。

こうした中、業界団体「出版倫理協議会」が自主規制を要請、大手出版社系の漫画誌では性的表現は一時自粛されるようになり、協議会の自主規制案として91年に「成年コミック」マークが策定されますが、政治家の規制請願や各地の青少年条例の規制強化などの動きは強まります。
出版労連や日本ペンクラブなどが規制や条例の強化に反対し、92年の春には漫画家・編集者等による「コミック表現の自由を守る会」が結成され、意見書ともいえる『誌外戦』が出版されました。(発起人、山本直樹氏の『Blue』が都条例で不健全図書指定され発禁となる。後に再販)
しかし、90年代後半にはいわゆる「児童ポルノ禁止法」の要綱が発表され、99年に施行され、その後もさまざまなメディア規制と言える法律案が発表・施行されていきます。

当時末端とはいえその内側にいた私としては、規制強化を求める団体の短絡的ともいえる発想に違和感がありました。
例えとして相応しいかわかりませんが、包丁が強盗や殺人の道具に使われるから、包丁の製造や販売を禁止しよう!という法律が世の中の役に立つかというと、どうでしょう。

ところが業界が自主規制を要請した際に、各出版社は槍玉に挙がった作品以外の全てに性的表現の自粛を求めました。劣情など覚えないだろう牧歌的な作品さえ、連載中止にさせたりするポリシーの無さにも驚きました。その時点で編集方針等を声明として発表するような社はありませんでした。
(この顛末は後日、土田世紀氏の佳作『編集王』のエピソードの一つとして描かれています。誇張はあるでしょうが、あんな感じだったと思います(^^; 。自らよく載せたな…)

人が社会で暮らすためには、一定のルールが必要です。でも新しいルールを作る時にはそれが本当に必要なのかどうか、必要ならばどのような形が望ましいのかを冷静に考えることが大切です。
ちなみにアメリカの「児童ポルノ防止法」はマンガ等の「絵」も対象にしているため、2002年に最高裁で違憲判決を受けています。




ついでに、吉田秋生氏が70年代後半に少女コミック誌で『カリフォルニア物語』の連載を開始した時、主人公の少年が裸(うつぶせ)でベッドに寝ている絵を描いたら、担当編集者から“お尻が出ているのは困る”と言われて、シーツを別の紙に描いて上から貼ったそうです。
今のご時世と比べると、なんだかのどかなエピソードですね。


NUDE.jpg

私のこの絵もお尻を隠さないと怒られるかな(^-^;

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テーマ:ひとりごと - ジャンル:日記

あ、森山塔だ、、
青春時代を思い出しましたよ、「銀河鉄道999」風のナレーションの入りで、、
【2006/02/15 Wed】 URL // やま # [ 編集 ]
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【2006/02/16 Thu】 // # [ 編集 ]
いえいえ♪
やま様、OKですよ(^^。 森山塔、懐かしいです。
ちょうどこの頃はビッグコミック系やメジャー誌に描くときは、主に“山本直樹”。
マイナー誌に描くときは“塔山森”のペンネームでした。

あらためて見ると山本直樹氏の作品は『ありがとう(奥田瑛二)』、『あさってDance(中嶋朋子)』など結構な数が映画化やビデオ化されているんですね。
『Blue』もオリジナルビデオ化されています。見たこと無いけど。
『僕らはみんな生きている(山崎努・真田広之)』は著作かと思っていたら、原作付きのメディアミックスだったんですね。はじめて知りました。
そんなこんなでいろいろ思い出しましたよ(^-^
【2006/02/16 Thu】 URL // NOB # [ 編集 ]

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