
4月になりました。土曜日は神輿の関係でちょっぴり花見をしてきましたよ。
もう半分散っちゃっていましたけれど〜。
この春からいろいろと自身の環境が変わられたという方も多いでしょうね。
どうぞお体には気をつけてお過ごしくださいませ。
さて、日本在住の中国人監督が10年に及ぶ取材を重ねたドキュメンタリー映画『
靖国 YASUKUNI』の公開をめぐる問題が起きています。
公権力や暴力をちらつかせて“表現の自由”を歪めようとする輩と、抗わずに“文化の担い手”の立場を放棄してしまう映画館の双方に批判の声があります。
先月はもうひとつ“表現の自由”に関わる事件がありました。
モザイク処理が不十分なアダルトDVDなどを流通させたとして、警視庁保安課が3月1日、
“日本ビデオ倫理協会”の審査統括部長やビデ倫理事のDVD制作会社社長などを逮捕したという事件。
日本ビデオ倫理協会(ビデ倫)は1972年に家庭用ビデオの普及で出回り出したアダルト作品の摘発が相次いだことから、自主規制と表現の自由との調和を図るとして、警察OBや大学教授、憲法学者、映画評論家といった学識経験者により設立された業界の第三者機関です。ここの審査を通れば、その作品は販売やレンタルに際しての“お墨付き”を得たとされています。
ところが最近はビデ倫に属さない会社(インディーズ)が増えたり、ネット上で簡単に過激な画像が入手できるといった状況から審査本数が落ち込み、会員各社からの要望もあって審査が甘くなっていたと警察は見ているようです。
その「甘い判定」を、わいせつ図画の販売・頒布と販売ほう助の疑いありとして摘発を受けたのですが、ビデ倫の審査担当者が強制捜査を受けるのは初めてのこと。
今回の件に関しては「わいせつ物の規制に関しては制作者が取り締まられるべきで、審査機関の取り締まりは表現の自由を萎縮させる」「わいせつの定義は時代の状況に応じて社会が自主規制するもので、公権力が介入したり基準を作ような行為はするべきではない」と関係者や識者など各方面から「表現の自由の侵害」という声が上がっています。
実際、過去には映倫管理委員会(映倫)の関係者が同様に、わいせつ図画陳列・ほう助の罪で逮捕されたことがありましたが、裁判では「わいせつかどうかの判断は映倫の審査を尊重する」として無罪が確定しています。
「わいせつの定義は時代の状況に応じて…」ということについては、1950年に発行された小説『チャタレイ夫人の恋人』は“わいせつ物”として、訳者が有罪となりましたが、平成8年にわいせつとして削除した部分を掲載した完訳版が出ても、何の問題にもなっていません。
1964年、関西歌舞伎の演出家、武智鉄二氏による谷崎潤一郎原作の映画『白日夢』は、警視庁から“ワイセツ映画”として映倫にカットを要請しました。武智氏は1981年に再映画化し、この時は出演の愛染恭子が“本番女優”として有名になります。
1972年には、作家の野坂昭如氏が雑誌『面白半分』に永井荷風の作とされる『四畳半襖の下張』を掲載したところ、わいせつ文書販売の罪として罰金刑を受けました。しかし現在は岩波書店発行の荷風全集に収録されていたり、その本文とともに裁判記録を収めた単行本などが発売されています。
1976年に公開された「阿部定事件」を題材にした映画『愛のコリーダ』(大島渚監督)は公開当時“過激”とされた性愛部分などをカットされましたが、 2000年に完全ノーカット版がリバイバル上映されました。
1991年には東京都議会が「有害図書類の規制に関する決議」を採択、青少年保護育成条例の強化に乗り出し、漫画家山本直樹著作の『Blue』が初めて都条例の有害コミック指定を受けます。(有害コミック論争)版元の光文社は同作を回収しますが、現在は双葉社や太田出版から出版されています。
今年の2月には、元々国内で出版されたロバート・メイプルソープの写真集を海外に持って行って、帰って来た時に税関で没収されたという事件の最高裁小法廷の決定がありました。輸入禁止処分を認めた高裁判決を破棄し、わいせつ書籍に当たらないとして税関の処分を取り消すという判決でした。
『表現の自由』という錦の御旗を振りかざすからには、その“自由”が侵されそうになった場合、どうしなければいけないのか。
ここにあげた事例はその時代において敗れることはあっても、自らの信念に基づいて戦った人たち。そうした先人のおかげで、最良ではないとしても今の状況があるのです。
残念ながら“自由”を利用するだけ利用して、商売に支障が出るとか理念は二の次で事なかれと簡単にシッポを巻く人達もたくさん身近で見てきましたが。
ビデ倫の件では、3月21日に4人が起訴されました。うち2人は大筋で容疑は認めているものの、他の2人は否認。ビデ倫は今回の逮捕・起訴に「当協会は客観的な審査基準で表現の自由を尊重しつつ社会通念に基づいて審査してきた」と強く抗議し、「わいせつ性は最終的に裁判所が社会通念を基準として判断すべき」と訴えています。
日本人はきっとその多くが「水」や「空気」や「自由」はタダだと思っています。
しかしすでに水や空気などは、好き放題やってきたツケが世界中で深刻になってきています。
そして、日本での“人権”とか“自由”なんて、たかだかこの50年ぐらいの話ですよ。
権利を行使したり何かの恩恵を受けるのなら、それを守る責任と義務も当然負うのです。
でもまぁ、街宣車とかがやって来ても、警察は何にもしないような。。。
←“絵日記”のカテゴリです■今日の“YouTube”/ 愛のコリーダ1981年に制作されたクインシー・ジョーンズの傑作アルバム。すべて名曲、参加ミュージシャンも超豪華。ハービー・ハンコック、スティービー・ワンダー、スティーヴ・ルカサー、ディビッド・フォスター、トゥーツ・シールマンス、アーニー・ワッツ、ロッド・テンパートン、チャカ・カーンといったスターと共に、このアルバムで人気を決定づけたパティ・オースティンに、ド新人だったジェームス・イングラムと、何度聴いても色褪せることはない名盤です。
Ai No Corrida / Quincy Jones (YouTube)1曲目に収録されている『愛のコリーダ』については、クインシーが大島渚監督の映画に捧げたとか、単に語感が気に入っただけとかいう説がありまして、よくわかりません。
今、オーランド・ブルーム出演の資生堂 UNOのCMで使われています。
The Dude / Quincy Jones (YouTube)本来のアルバム・タイトルはコチラ。
Just Once / Quincy Jones (YouTube)それまではバーでピアノの弾き語りをしていたという、ジェームス・イングラム作曲の美しいバラード。
Razzamatazz / Quincy Jones (YouTube)6曲目の『ラザマタズ』。パティ・オースティンのボーカルが聴かせます。
Velas / Quincy Jones (YouTube)8曲目『ヴェラス』。ハーモニカおじさん、トゥーツ・シールマンスの演奏が良いです♪
ところで『愛のコリーダ』の作曲者は、チャズ・ジャンケルという人なんですが、
Ai No Corrida / Chaz Jankel (YouTube)この人、イアン・デュリーのバックバンド“ブロックヘッズ”のソング・ライティング、キーボード担当だったということで、ちょっと驚いた覚えが。
Sex & Drugs & Rock & Roll / Ian Dury & The Blockheads (YouTube)パブ・ロックの帝王、イアン・デュリーの1977年の作品“New Boots And panties!! ”収録のこの曲。タイトルはもう、そのままズバリですなぁ。
ちなみにブロックヘッズは忌野清志郎とも一緒に活動したこともあります。(^_^
写真左より
『愛のコリーダ』クインシー・ジョーンズはそれまでも既に高名なプロデューサーだったわけですが、本作でジャズ・ファン以外にも圧倒的な人気を獲得しました。
『愛のコリーダ』こちらがチャズ・ジャンケルの作品。これを聴くとクインシーが原曲に忠実にカバーしているのがわかります。パブ・ロック・ファンには人気がないみたいですが(笑)
『ニュー・ブーツ・アンド・パンティーズ』1977年、イアン・デュリー35歳のファースト・ソロ・アルバム。代表作にしてパブ・ロックのスタンダード。テーマ:気になるニュース - ジャンル:ニュース