Oboro Zakki-Cho
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イラストブログへ参加した途端、一週間も絵を描いていない私です。似顔絵お待ちのみなさん、すみません。これからがんばります~。m(_ _)m


さてさて、その前にちょっと気になったマンガの話。(マンガの記事もひさしぶりだなぁ…)それは現在、講談社の週刊モーニングに隔週連載中の山田芳裕の『へうげもの』という作品。
(“ひょうげもの”と読みます)

へうげもの 1 (1) へうげもの 2 (2) へうげもの 3 (3) へうげもの 4 (4)


この作者は週刊モーニングや同じく講談社の月刊アフタヌーンで活躍していた人で、小学館のヤングサンデーでは『デカスロン』という陸上十種競技という誰も取り上げないような題材を選んで、独特のパースや極端なデフォルメを取り入れた画風で人気を集めました。

このモーニングに連載中の『へうげもの』でも、信長、秀吉に仕えた古田織部という、およそマンガ作品では扱われなかった武将が主人公になっています。

茶人としても知られる古田織部や秀吉、千利休、義弟の高山右近などの数奇者を通して「美」「物欲」、人間の本性というものを描こうとしている意欲的な作品です。


で、今週発売されたモーニング24号掲載の作品を読んで驚いたのが、九州討伐に向かった秀吉が、なぜ伴天連追放令を出したかということが描かれていたこと。

教科書にもその理由は全く書かれていませんので、恐らく多くの人はご存知ないことかもしれません。
それがさほど深く踏み込まれていないにせよ、マンガに描かれていたということに私は驚きました。今までこのことがマンガに描かれていたことなど、私の知る限りありませんでしたので(・_・



秀吉が伴天連追放令を出した後、長崎の“26聖人殉教”から江戸時代に至るまでキリスト教の禁止とキリシタンに対する迫害などは歴史的に誰もが知る事実であり、文学作品としても遠藤周作氏の名作『沈黙』など多く残されています。
しかし、豊臣秀吉がなぜ伴天連追放令を出したのかということは、ほとんど史実から省かれています。


日本にキリスト教が伝来したのは、1549年にフランシスコ・ザビエルが鹿児島に上陸したことに始まります。時は戦国時代、強固な勢力を誇る戦国大名により分割統治された日本を、ザビエルは「もっとも優秀で理性的な国民」と母国ポルトガルに報告し、日本の伝統文化と生活様式を尊重しながら宣教活動を行うという非ヨーロッパ圏では例を見ない“適応主義”という方針を用い、特に優秀な宣教師がたくさん日本に渡ってくることとなります。

布教の拡大と信徒の獲得は順調に行われ、九州などの大名はキリスト教に改宗する者も多く現れます。それに伴いポルトガルやスペインなどとの交易も拡大しますが、当時の南蛮貿易では、火薬などと引き換えに日本から輸出される最大の商品は奴隷だったのです。


一説には「火薬一樽につき娘50人」とも言われ、100年余りの戦国時代の間に宣教師や南蛮商人によって、インドやヨーロッパに奴隷や売春婦として売り渡された日本人は50万人とも言われています。
キリシタン大名たちの肝入りでローマに遣わされた天正少年使節団はその報告書で、「世界中どこに行っても日本女性が裸で繋がれ弄ばれていて、ポルトガル人宣教師が火薬と引き換えにアフリカにまで奴隷として売り渡しに行っている」と書き記しています。

心ある宣教師がいたとしても、彼らの訴えは自国の利益の前には聞き入れられることはありません。
もし日本が未開の古代国家で、何万丁もの鉄砲を保有している武力がなかったら、南米大陸やメキシコ、東南アジアと同じ運命を辿ったのは間違いないでしょう。
南米大陸ではヨーロッパ人が侵出する前には数千万人の人口があったと言われていますが、征服に伴う虐殺により、その数は1/10程にまで減ってしまったといいます。
ヨーロッパ列国によるキリスト教の布教と植民地の拡大は表裏一体なのです。


秀吉は九州入りした際に、ようやくこのことを目の当たりにします。キリシタン大名が統治する地方では神社仏閣が破壊され、婦女子が奴隷として集められる無法地帯となっていたのでした。
秀吉はイエズス会副管区長ガスパル・コエリョに対し、直ちに奴隷として売られた日本人を返すよう要請し、宣教師による日本人の人身売買を禁止するとして、伴天連追放令を出したわけです。

まだまだ研究の足りない分野だと思いますが、なぜか教科書やNHK大河ドラマでは一切触れられません。



文中で触れた遠藤周作の『沈黙』ですが、今度ハリウッドでマーティン・スコセッシ監督により映画化されるそうです。「ギャング・オブ・ニューヨーク」で脚本を務めたジェイ・コックスとの共作で夏にもクランクインの予定とか。
この作品は過去に篠田正裕監督により映画化されていてリメイクとなりますが、今度は世界的な監督によるハリウッド大作ということで、影響力も大きいでしょう。


日本人による苛烈を極めた宗教弾圧だけがクローズアップされて、物議の元となってしまうのを心配しないでもありません。
決して迫害をよしと言うわけではないです。しかしこのことを語ろうにも多くの人は、このような歴史をほとんど知らないということに懸念があるわけで。


日本人はもっともっと己の国について、知らないといけないことが多いのだと改めて思った次第です。



沈黙 沈黙 SILENCE


『へうげもの official blog』





■今日の“YouTube”

Sound of silence / Simon and Garfunkel (YouTube)

言わずと知れたサイモン&ガーファンクルの名曲ですが、この曲を収めた1964年のデビュー・アルバムは、発売当初たった3,000枚しか売れませんでした。
この惨状に二人はそれぞれ旅に出たり学校に戻ってしまったりしますが、プロデューサーが近くのスタジオでボブ・ディランのレコーディングをしていたメンバーを呼び、勝手に別テイクの伴奏を付けて発売したところ大ヒットとなったという逸話があります。


サイモン&ガーファンクルのすべて
サイモン&ガーファンクルのすべて


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テーマ:感想 - ジャンル:アニメ・コミック

兄「『へうげもの』は、知りませんでしたが、
  『デカスロン』は、読んでました。
  今で言う"ゴムゴムの実"を食べたルフィの様に、
  びよ~んと伸びた手足の描写なんかが独特で、
  愛読してました。」

ボ「カナヅチなの?」
兄「そうじゃないけど…。
  ってゆーか、ゴムゴムの実、食べて無いし…。
  バテレン追放令発令の経緯は、聞いた事はあります。
  ただ、方々から出てくるそれぞれの立場での証言のひとつ、
  くらいの認識しかなかった。ってのが、正直な所です。
  認識不足ですね。」

ボ「勉強が足りん!」
兄「す、すんません…。
  日本は、考えている以上に言論統制の厳しい国。
  特に教育の現場では顕著です。
  そして、多くの人がそれを常識の礎として生きています。
  何か気味が悪い、ケツの座りの悪い心持ちがします。
  『沈黙』のリメイクの件ですが、
  例え監督が原作の則り、史実に忠実に映画を製作したとしても、
  『Born In The U.S.A』の例がある様に、
  自分に都合の良い部分だけピックアップして
  使われる可能性は大ですね。
  そういった事を含めて、見る目を持たねば…。」

ボ「一方的に与えられる情報は、
  疑った方が良いですね。」

兄「『サウンド・オブ・サイレンス』
  中学の英語の授業で先生が好きだったらしく、教材で使われました。
  後から、彼らの事を知るにつれ、
  『才能は見た目では分からんのだな。』と、思いました。
  ごめんなさい。ポール…。(笑)」
【2007/05/19 Sat】 URL // ボル君(代筆 兄ちゃん) # [ 編集 ]
私もデカスロンなら、何度か読んだ事あるっす!
そういえば、最近モーニング読まなくなったなぁ・・・(^^;
最近は少年サンデーとビックコミックだけですが・・・
日本人って、あまり日本の事って知らないですよねぇ
【2007/05/19 Sat】 URL // のぶじい # [ 編集 ]
遠藤周作というと狐狸庵先生(字こんなだっけ?)の軽いものしか読んでないな
宗教になるとさっぱり(汗)

モーニング見たことない アフタヌーンは何故か寄生獣ミギーが付録の時に買った(笑)怖くて箱のままだけどw
漫画で歴史とか学べるんだね それってスゴイな
教科書で触れてない部分なんだ…ふむふむ
それだけ調べて書いてる漫画なんだね

Sound of silence にそんな逸話があったの知らなかった
背景知らないままにいい曲だなって(笑)
1964年!名曲は時代を超えるね♪
朝から癒されるなぁ…
【2007/05/19 Sat】 URL // ユイ # [ 編集 ]
怖いお話ですね
歴史って厳しい目でしっかりと見ないと間違う事もあります
現代社会でさえカメラの前に起こった事件の意味が逆の時もあり
当時の事を考えるとこのお話はある意味分かる気が致します
残酷な事も美化できるし反対に美談も悪事にもなることがあり
貴重なお話をありがとうございました (^0_0^)
【2007/05/19 Sat】 URL // eternal0660 金妻のパパ # [ 編集 ]
興味深い話ですね。この漫画読んで見たいと思いました。

今号での話って事は、まだ単行本にはなってないんですね。
【2007/05/19 Sat】 URL // takan # [ 編集 ]
常識というのは、多くの人が持つ偏見である、と言っていた方が居ました。
そして、正論は悪い事を正当化していることと、言っていた人もいました。
正論や常識が全て悪いとは思いたくありませんが・・・(;^^)
その言葉は僕の心に刻まれてます。モーニングに連載されていた、作品と言えば「ブラックジャックによろしく」を思い出してしまいます。

今日のユーチュブ、サイモンとガーファンクルと言えば、この曲といった感じのイメージです(すみません、この曲しか知らないんですm(__)m)
この曲、親父の超お気に入りの曲で、親父とドライブすると大抵流します。
そして、この曲の後に「きた~の~酒場どおりには~♪」って歌うあの歌が、流れます。
兎に角、凄く好きな曲なので感動しました(^^)夕暮れの道を走りながら聴くと、泣けるほど素晴らしい曲です♪
【2007/05/19 Sat】 URL // らっこあら # [ 編集 ]
れ、歴史のお話やぁ~(´-`;) むむむっ 苦手っす...
男子って歴史好きな方が多いような気がしますが?違うかな(^^;)
かろうじて、歴史マンガ 日本の歴史 はなんとか読んでました♪
教科書もマンガにして欲しい~♪

【2007/05/20 Sun】 URL // キムねえ # [ 編集 ]
伴天連って

ばてれん

って読むんですねえ。

この記事読んではにゃ?って思ってたら、
別のところでふりがなふってあって、初めて知りました。

べんきょうになりまっす。m(__)m
【2007/05/21 Mon】 URL // とりじろう(♀) # [ 編集 ]
デカスロンでわぁ、なつかしーと食いつきましたが
この年になっても知らないことは多いものですね、、、
国益、私益にかかわらず、利を求める人の心が怖くなります。

【2007/05/21 Mon】 URL // やま # [ 編集 ]
コメントありがとうございます
お返事遅くなってすみません。

> ボル君&兄ちゃん
『デカスロン』おもしろかったですね♪
韓国や他の国に限らず、日本もやっぱり自国の負の歴史って隠したがるもの
なんですかね。この時代の後にも“からゆきさん”とかありますが、そんなこと
学校ではほとんど教えたりしませんもの。
この説もいろいろな意見がありますが、学校教育で近現代史を積極的に教えない
ことからまず問題があります。教えたくないのかもしれないですけど。
それでは、国際社会と繋がりをもつには通用しないのですがね。
ま、施政者は国民は何も知らないほうがいいと思っているのは間違いないです。

ポール・サイモンが『グレイスランド』を発表していた頃、黒人の才能の搾取
だとか、反対に異文化の略取であるとかいう論争があった覚えがあります。
そこまで騒ぐ問題か?という気もしましたが、人種や文化の違いというのは
いつでもたいへんデリケートな部分に触れやすいということで。
常に無自覚ではいらないですね。

> のぶじいさん
私も最近は漫画誌って立ち読みですましちゃいます(^^;
ビッグコミックって久しぶりに読んだら、一頃と作家陣が全く違うような気が。
少年サンデーはふだん全然読まないですねぇ…。
日本の学校教育の歴史の授業って、では縄文時代から~って感じでしょ。
もちろんそれも大切ですが、外国はまず自国の近現代史をキチンと学ぶ。
日本の学校の授業でやっと近代史に来る頃には学期末でパッパと終わるような
感じで。高校になると歴史は選択ですしね。やっぱりそれじゃダメだよなぁ。

> ユイさん
狐狸庵先生、コーヒーのCMにも出てましたね(知らないか(^^; )
アフタヌーン、ミギーの付録が欲しくて買ったのじゃないんですか?(笑)
私は昔からマンガばっかり読んでました~。マンガで知ったことを後から自分で
調べたりとか、結構役に立ったことも多いと思います。いつもそんなにモノを
考えているわけじゃありませんけどね( ̄▽ ̄;
『サウンド・オブ・サイレンス』のヒットですが、当初二人は勝手に曲を変えら
れてしまったことに怒っていたそうです。でも、これがなかったらその後の数々
の名作はレコーディングされていなかったかもしれないということで。
もう40年以上も前の曲なんですね。改めて名曲は時代を超えるなぁと思います。

> eternal0660 金妻のパパさん
おっしゃる通りですね。カメラやビデオが発達して今やネットで瞬く間に情報が
世界的に共有されるようになっても、実際に何が起きているかということを把握
するのは余計に難しくなっているのかもしれません。
歴史も然りですが、逆に言うと“正しい歴史”というものもまた、あり得ないと
いうことになるのかもしれません。

> takanさん
単行本はだいたい連載10本ぐらいで一冊ですから、二ヶ月ちょっとかかる計算
ですかね。山田氏の作品は独特の絵柄ですから、好きキライが分かれるかもしれ
ませんが、よかったら読んでみてください。私は好きなんですけど(^^

【2007/05/22 Tue】 URL // NOB # [ 編集 ]
コメントありがとうございます
お返事遅くなってすみません。

> らっこあらさん
常識と正論…、なるほどうまいこと言います(^^;
どちらも立場が変わったり、違う国に行ったりすると全く通じないことも多々
あるのかもしれません。人としての行いの善悪とは違うわけです。
そうすると、あまり盲信的に従うのも考えものという場合も出てくることもある
かもしれませんね。(^_^
『ブラックジャックによろしく』はなかなかヘビーな作品でした。今は他の雑誌
に載っているのかな。モーニングは昔から編集方針はリアリスティックです。

お父様とドライブされるのですか。仲がいいんですね。
で、『サウンド・オブ・サイレンス』の次に『北酒場』と。それはお父様が編集
されたテープか何かなのでしょうか(笑)
好きな曲を聴きながら息子とドライブなんて、とてもうれしいのでしょうね~♪

> キムねえさん
歴史は苦手ですか~。はい、私は好きですよ♪歴史小説とか解説本の類いも割と
読んだりしてましたね。時代劇なんかもキライじゃないです(^^
最近の教科書は図版が多いみたいですね。でもマンガを多用したりするのがまだ
抵抗があるというか、検定で直せと言われることも多いようで。。。

> とりじろう(♀)さん
伴天連・・・ウチのバカFEPでも“ばてれん”と打てば一度で変換されますが、
ご存知なかったんですね。ちょっと意外?(^^;
元々はポルトガル語のパドレ(padre:神父)の当て字だそうです。

> やまさん
おぉ、やまさんも『デカスロン』読んでましたか(^^
世の中には知らなくてもよいこと、知らない方がよいこともたくさんあるとは
思いますが、常識とされていることを無自覚にスルーしてしまうことも結構
危ういことかもしれません。
【2007/05/22 Tue】 URL // NOB # [ 編集 ]

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「宗教」やら「信仰」に関しては、なるべく避けて通りたいそういう方針の『へうげもの』ですが、今回ばかりはそうも参りません詳しくはモーニング最新号をご覧あれかし1587年6月中旬,筑前国箱崎(福岡市東区)九州を平らげた凱旋関白を,南蛮の宣教師たちが歓呼の声で迎え
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